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中央線と暮らす〇〇(まるまる)
吉祥寺の本屋さん編(古本のんき)

2023.08.05
INTRODUCTION
魅力・不思議
街の本屋さん、どんな本屋さんを思い浮かべますか?
吉祥寺にはたくさんの本屋さんがあって、個性も様々なんですって。
電子書籍やオンラインショップもたくさんある中で、いったいぜんたい「吉祥寺の本屋さん」にはどんな魅力が隠されてるっていうの?

本が大好きな店主さんと古本の魅力

古本のんき

私調べによると、よみた屋さんのすぐ近くに、「古本のんき」さんがあるんですよ。

吉祥寺は本のデパートみたいだね!
本屋巡りにはぴったり!

早速行ってみましょ~。

古本のんきの店主、西村さんがお話ししてくださいました。

こんにちは~!
「古本のんき」さんは、いつ頃オープンしたんでしょうか?

こんにちは。
このお店は2021年3月31日にオープンしました。

吉祥寺にお店を出すと決めた理由があったんでしょうか?

自分がこのあたりで生活もしていたので、自分が街の雰囲気を知っている場所にしました。
もともと好きな吉祥寺だったので、毎日通っているのは楽しいですね。
土日などのお休みの日は、吉祥寺に遊びにいらした方がふらっと立ち寄って、本を買ってくださると嬉しい気持ちになっています。

たしかにふらっと立ち寄りたくなるような、目を引く本がいっぱいですね!
ここに来る前にも本屋さんに寄ってきたのですが…?
近くに本屋さんがたくさんあると大変だったりしませんか?

そうですね~。
古本屋さんは特別で、似たお店があったからといって避けるのではなく、3つあったら3つ行くようなお客様が多いのかな~と思います。
ただ吉祥寺の本屋さんは個性がある本屋さんが多く、まだちょっと自信はないところもあるのですが…。(笑)

そんなそんな!
置いてある本も素敵ですし、西村さんの本のお話しも素敵です~。

写真集やちょっと不思議な絵本もありますが、置いてある本は西村さんがセレクトしているんですか?

うちのお店は買い取りだけでなく、古書の市場に行くこともあります。
そこでは私が好きなジャンルに行ってしまうことはもちろんあるのですが…、本屋さんではいろいろなジャンルが置いてあると楽しいと思うので…できるだけ色々なジャンルで、自分がおもしろそうだなと思えるものを置くようにしています。

本のジャンルもたくさんありますよね。
市場も楽しそうですが、知識がないと大変そうですね~。

私は以前、大型新刊書店に勤めていたのですが、そこでは様々なジャンルの本が置いてありました。小説が好きだったのですが、そういったところで働いていたおかげで全然知らないジャンルも発見できました。
そんな感覚で例えば絵本を買いに来たけど、ついでにお店の中をぐるっとみて、「こんな本があるんだ」と気づいたり、発見したりしてほしいなって思います!

古本屋さんはいつも発見があって、宝探しみたいで楽しいですよね~。

自分も本が好きだと思っていたのですが、いつも発見があって、全然こんなものじゃないんだ!と感じていますよ。

昔から書店でお勤めされていたとのことですが、ずっと本が好きなんですね~。素敵です!

本屋さんをやっていて大変なこともありますが、本のお仕事がやっぱり楽しいです。実は私、本当は飽きっぽい性格なんですが、本屋さんをしていると楽しくて飽きないんです。(笑)
市場で大先輩の方が、「こんな本があったんだなぁ。」とお話ししているのを見ると、まだまだ本の世界を楽しめるんだろうなと感じています。

素敵なお話しですね~!もっと本を読みたくなりました。
見た目もおしゃれな本が並んでいますが、おすすめはありますか?

そうですね、1つは私が若いころから好きだった横尾忠則さんの「私の夢日記」。
実はこれ文庫になっていて、気軽に読めるんです。

これは文庫じゃなくしっかりした本ですね。

最近の本では函入りの本は少ないのですが、ちょっと昔の本は装丁がめちゃくちゃ凝っているんですよ。この横尾忠則さんの本、ご本人が自身で装丁しているので、この文字組や色もめちゃくちゃかっこいいんです。「これ自体が作品じゃん!」って思うんです。
文庫では確かに気軽に読めますが、横尾忠則さんの「作品」と考えたら千円前後で買えるって、めちゃくちゃすごいなって思いませんか?(笑)

本が好きな方にご紹介されるとこと、魅力がしっかり伝わってきて中が気になってきますね!
もうひとつ何か、他のお店でなさそうな面白いものありますか?

これはどうでしょうか?
昭和12年の「婦人之友」なんですけど…。
映画や歴史で見る戦後や戦前ってみんなお腹すかせて、貧しいイメージがあったりしませんか?でも、大正末期から昭和前期の小説を読んでみると、めちゃくちゃ楽しそうで、陽気なんですよ。戦争が起きなかったら、日本はこの路線で陽気な国だったんじゃないかなぁと考えてしまい、そんな日本に行ってみたくなります。
これは、そんな時代の雑誌ですが、広告ひとつとってもオシャレだったり、書かれているものが面白いんです。雑誌なので色々な特集が載っていて、生活を楽しくしようとする術や、今でもあまり聞かない料理の作り方など、明るく生きようとするものが詰まっています。

普段ではなかなか昔の雑誌は見ることがないですが、そう言われて見ると、歴史の勉強以上にその時代がわかりそうですね。面白い…!
新しい発見をありがとうございました!

「古本のんき」さんは、高円寺、五反田、神田にある古書会館で開催される古書組合のイベントに出店されることもあるみたいだよ!

どんな本を持ってくるのか…、イベントもまた楽しそうだねぇ!

古本のんき
住所  吉祥寺南町2丁目4−6 アイリスコーポ  
営業時間: 12:00~20:00
定休日: 火曜日
HP:  https://www.nonki-books.com/  

※訪問時の情報となります。以下よりご確認の上、ご来店ください。

【おすすめ本をプレゼント】

今回お店の皆様にご紹介いただいた本は、中央線と暮らすアプリの1日1回運試しくじの景品としてプレゼントを予定しています。前編の本も含め、抽選で計12名様にプレゼントいたします。ぜひご応募ください。

吉祥寺の本屋さん編

【前編】では市内の絵本専門店や自分で出店できるカフェを、【後編】では吉祥寺エリアの古本屋さんと旅の本屋さんを訪れます。素敵な本屋さんをぜひチェックしてみてください。